GPソールとは(Gripped に掲載された記事)
以下はGPソールについて Gripped(かなだ)に掲載された記事「Everything you need to know about GP1, the world’s stickiest climbing shoe rubber」 の日本語訳です(内容を忠実に翻訳):
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「世界で最も粘着性の高いクライミングシューズラバー GP1 について知っておくべきこと」
世界のクライミング(元 IFSC)関係者が注目し、プロクライマーの一部にも使われている、そして壁に貼りつくことで話題になった新しいシューズ用ラバー素材「GP1」について。
2026年1月10日、Steven Chua によって公開されたこの記事では、垂直の岩壁にシューズがまるで接着したかのように貼り付く映像が紹介されており、その動画は 140万回以上再生 されています。これは RAToM(ラトム)というメーカーが開発した新しいタイプのクライミングシューズ用ラバー「GP1」 を使ったデモンストレーションによるものです。
🔥 GP1 ラバーとは?
• GP1 は 廃棄されたF1レーシングタイヤを再利用 して作られた新世代のラバー素材です。
• 従来の Vibram、5.10、Unparallel といった主要ラバー市場に対する 新たな競合素材 です。
• このデモ映像は、まるでシューズが岩に貼り付いて離れないように見え、多くの人が「信じられない」と反応しています。
🧗♂️ 競技ルールや合法性について
• 世界クライミングのルールでは、以下のように機材や条件が定められています:
「保持面や登攀面の状態を変えるもの、グローブや膝当てを用いるものは競技で禁止」 という基本規則があります。
• GP1 が競技で使用できるかについては、現時点では明確な判断が出されていません。
→ World Climbing の広報によれば、商業的に入手できる状態であり、競技に使う場合の具体的な条件はまだ検討中とのことです。
👤 ラバーのデモをした人 — Rhythm Resoles の Max Fisher
• デモ映像で注目を集めたのは、Flagstaff(アリゾナ州)のリソールショップ Rhythm Resoles の店主 Max Fisher です。
• Fisher は GP ラバーの普及に貢献しており、プロクライマーからの関心も高まっている と述べています。
🧪 GP1 の性能と特徴
ラバーの具体的な化学的処方は公開されていません が、RAToM は実際の使用条件で性能テストを繰り返しているとのことです。
• 摩擦性能(friction)、温度による安定性、エッジングのサポート、耐久性 などを評価して商品化されています。
• GP シリーズは 硬度(Shore Hardness)によって用途別に区分 されており、登る環境に応じて選べるようになっています。
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🌡️ GP1 と他のコンパウンド(硬さ/状況別)
ラバー名 用途 特徴
GP1: 冬・低温 とても柔らかく、低温でも粘性が低下しにくい
GP1-Pro: 混合環境・室内 幅広い条件で使いやすいバランス型
GP2: 高温・夏登攀 硬めでエッジングに強い
※ 柔らかいラバーほど粘着力が強くなる傾向がありますが、使う気温や条件によって適材適所です。
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❗GP1 の欠点・課題
• 価格が高い
GP1 をはじめ GP 系列のラバーは、製造過程や労働コストの関係で一般的なラバーより高価になっています。
• 供給(アベイラビリティ)が限られている
日本で生産されているため、海外では購入が難しい・遅れが出る場面もあるようです。
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🧗♂️ 結論
GP1 は単なるギミックではなく、摩擦性能という点で本物の進化を示す素材 として評価されています。
ラバーの性能が高まることで、結果として「足裏の性能に頼れる時間」が長くなり、クライマーは ムーブの質や技術により集中できる という観点も示されています。